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リンパ浮腫クリニック

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現在私がリンパ浮腫に関しての専門セラピストの臨床実習(Clinical placement)に行っているホスピスです。(写真は撮影許可をもらいました)
現在5名の看護師(全員MLDの正規資格があります)が担当している中で、大学の看護実習生などと混じって私は実習を週に2日します。私のMentorにはここのSister Nurseがついてくれます。

リンパ浮腫については、いわゆる乳がんの手術でリンパ節を郭清したあとに起こるリンパ浮腫などの他、先天性のリンパ浮腫、または外傷によるものなどもあります。
ここではガンだけに限らず、こういった先天性のものなども対象にしているので、他のホスピスやNHSで診てもらえなかった患者さんもやってきます。

ケアはMLDだけでも、部位によりますが20~40分かかります。
なんだかんだで1人あたり1時間はかかるのではないでしょうか?バンテージやSLDの指導も含め。

現在、担当者が1人の患者につきっきりで丸1時間、というケアは日本でもそんなにないと思います。(イギリスでは論外!)
よっぽど、状態が悪いとかそういうのでない限りは。

リンパ浮腫はそういった面でコスト(人件費)がかかりますが、こういった丁寧なケア、またPTなどとの連携によるチーム医療があってこそ、初めて効果を発揮します。
本当は、リンパ浮腫ではなくても、こういった丁寧なケアやチーム医療が充実していたらいいのに、と思うのは私だけではないと思うのです。

私のこの臨床実習は来年3月まで続きます。4月には帰国し5月からの施設オープンにはなんとか実りのある実習の実績を表したいと思うのですが、まだまだこの段階でもヒヨッコなので、この先も何度も英国に戻っては何度か研修することになるでしょう。

時間がかかることではあるのですが、やはり適切なケアを となると 時間をかけてでも、しっかりと基礎を固めておきたいものです。最新の機器や薬、または流行のナントカセラピーなど(!)に惑わされないためにも・・・。

ちなみに・・・・
日本とイギリスでは「ヒト」の骨格などが違うから(?)MLDの手法が違う、といって勝手に解釈した方式を教えているMLDのクラスが日本にあるそうです。
日本人もイギリス人もリンパのしくみも骨もいっしょです。イギリス人の方が身体つきが大きいですけど、だからといって手技が「相手の国籍で変える」なんてことはありません。
こういうデマ、多いので気をつけたいものです・・・。by ゆきえ
by holistic-care | 2005-12-05 07:09 | ホリスティックケア
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